東急電鉄

MahoKatagai

使えるアプリは、現場とつくれ。

片貝 真帆鉄道事業本部 事業推進部 鉄道CS課
2016年新卒入社 文学部 社会学科 卒

  • #女性
  • #鉄道

もしあなたが東急線のユーザーなら、スマホに「東急線アプリ」を入れてみてほしい。片貝が手がけた機能に、ちょっと救われることがあるかもしれないから。

電車の鉄則は、なんといっても安全運行。それが危ぶまれる時には、やむをえず運転を遅らせたり、見合わせたりする。そのことによって駅が危険なほど混雑すれば、入場規制にも踏み切る。電車に乗れないだけではなく、駅にさえ入れないというお客さまのストレス。それを、少しでも軽くできないか。

そこで発案されたのが、入場規制情報をアプリで知らせる機能だ。駅に着く前から規制されていることがわかれば、お客さまは「代わりの交通手段を探す」「ほかの場所で時間をつぶす」といった対策がしやすくなる。実は、東急電鉄の社内向けには、入場規制情報を共有するシステムがすでにあった。それを改修し、アプリを通じてお客さまにも活用していただくことが片貝のミッション。

片貝はまず、現場、つまり駅に足を運んだ。今回の改修では「規制された」という事後報告だけではなく、「規制されそうだ」という事前情報=規制が行われそうな混雑状況についても発信したい。そのためには、各駅がどうやって入場規制の基準を定め、どのように運営しているかを把握する必要がある。明らかになったのは、駅によってほんとうに幅広い規制のバリエーションがある、ということ。西口と東口がある駅では、片方だけ開けることも、両方を閉鎖するケースもある。入り口の名前ではなく、路線名で告知した方がわかりやすい駅もある。さらに、渋谷のように改札も入り口の数も膨大な駅では、パターンをとことん細分化しなければならない。

山のようなリクエストを、それでも受け止めるために片貝は励んだ。お客さまの役に立つアプリは、まず現場が使いやすくなければ始まらない。部署に配属されて間もない頃、片貝は新サービス告知用のポスターを作ったことがある。デザイン性の高さも突き詰めた、会心の出来!……のはずだったが、とある駅で貼られていないことに気づいた。なぜ? おそるおそる尋ねると、こんな答えが返ってきた。「ああ、わかりにくかったからこっちで作り直したよ」。 落ち込んだ。同時に、現場の声に耳を傾ける大切さを思い知った。特にこのアプリでは、現場が発信してくれないかぎり、情報はお客さまに届かない。

だから使い勝手を突き詰めた。誰でもすぐに使い出せるような、簡単明瞭なインターフェイス。また、備忘機能もしっかりと搭載した。入場規制が発生しうる状況下では、現場はお客さま対応や運輸司令とのやりとりで騒然とする。機器をしょっちゅう操作してはいられない。そんな中でも安心して使え、お客さまに正しい情報を伝えられる仕組みが必要だった。システムなのだから、リリース後に改善すればいいという考え方もある。けれど片貝は、最初から完成度を高めることにこだわった。「未完成」「使いにくい」というイメージがつくのを、絶対に避けたかったから。

片貝が手がけた新機能はまず社内で話題となり、その有用性から、公式サイトにも同じ仕組みを使った表示が行われることになった。すると、大雪の前などはアクセスが急上昇。お客さまが、いかにこの情報を求めていたかを改めて実感することになった。また、業界内でも注目を集め、ほかの鉄道会社のアプリ担当者からノウハウを尋ねられたりもした。ちゃんと使われている。役に立っている。その実感がうれしい。

生活に密着したサービスをつくりたい。それが片貝の入社動機だ。東急線アプリは、その第一歩。これからは鉄道だけではなく、たとえば街まるごとの混雑緩和につながるようなサービスを手がけられたらと思う。事業の幅広い東急電鉄だからこそできる、生活の「すべて」に密着したサービスが、きっとある。

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